Docker
Docker
Dockerは、アプリと必要なファイルをイメージとしてまとめ、コンテナーで実行するためのプラットフォームです。実行環境の再現を助けますが、CPU・カーネル・設定などの違いまで自動的になくすものではありません。
🐾 猫で例えると?
箱でくつろぐ茶トラを、用意された環境の中で動くアプリに見立てます。アプリと必要なファイルをまとめて配るひな形が「イメージ」、そこから作る実行単位が「コンテナー」です。箱の外の温度に影響されるように、コンテナーも動かす土台には依存します。
💻 IT開発における「Docker」とは?
Dockerが登場する前、エンジニアは「開発環境では動いたのに、本番環境では動かない」という絶望的な問題に日々悩まされていました。OSのバージョン違い、ライブラリの競合など、環境依存の問題です。
コンテナーは通常、実行基盤のカーネルを共有します。Docker DesktopなどではLinuxコンテナーの基盤にVMを使う場合もあります。イメージのOSやCPUアーキテクチャが合う必要があり、どの環境でも全く同じ動作を保証するわけではありません。
⚠️ Dockerの仕組みと注意点
Dockerfileはイメージの作り方を記述する方法です。次はpackage.jsonとpackage-lock.jsonを持ち、npm startで起動するNode.jsアプリの説明用例です。.dockerignoreでnode_modulesや秘密情報などを除外してからビルドします。
Dockerfileの例
FROM node:24-slim
WORKDIR /app
COPY package.json package-lock.json ./
RUN npm ci --omit=dev
COPY . .
USER node
CMD ["npm", "start"] この例はビルド工程が不要なアプリを前提とします。TypeScriptなどでビルドが必要なら、その依存と工程を別に用意します。ベースイメージのタグは更新され得るため、厳密な再現性が必要ならdigest固定と計画的な更新を検討します。
🛠️ Dockerを賢く使うためのポイント
コンテナを再作成・更新する場面を想定して、次の点を確認します。
- データの寿命を分ける: コンテナーの書込層は、そのコンテナーを削除すると失われます。停止しただけで直ちに消えるわけではありません。残したいデータはVolumeなどへ置き、さらにバックアップを別に設計します。
- 軽量なイメージ:不要なファイルをインストールせず、マルチステージビルドを活用してイメージサイズを小さく保ちましょう。
- 一つの主な責務へまとめる: 1コンテナーに無関係な役割を詰め込まないと管理しやすくなります。ただし子プロセスやワーカーを作るアプリもあり、OS上のプロセス数が絶対に1でなければならない規則ではありません。
箱でくつろぐ茶トラのように、コンテナはアプリが動くための環境をまとめる手段です。運用するときはイメージの作り方に加え、保存するデータの置き場所、設定値や秘密情報の渡し方、更新時の手順を決めておきましょう。