サーバーレス
Serverless
サーバーレスとは、サーバーなどの基盤管理をサービス提供者へ任せ、アプリの機能に集中しやすくする運用形態です。イベントで関数を実行するFaaSだけでなく、管理されたデータベースなども含みます。
🐾 猫で例えると?
アメショが見つめる先には、設定した時間にフードが出てくるカリカリマシーン。利用者のアメショはご飯を待ち、飼い主が機械の補充や掃除を引き受けます。この「使う側が基盤のお世話を任せられる」という分担が、サーバーレスのイメージです。自動で動く機械でもお世話する人はいるように、サーバー自体がなくなるわけではありません。
💻 IT現場における「サーバーレス」とは?
サーバーレスでは、サーバーの管理の一部をサービス提供者へ任せます。FaaS(Function as a Service)はその一例で、イベントに応じて関数を実行します。サーバーがなくなるわけではなく、任せられる範囲もサービスによって異なります。アプリの設定・権限・実行結果の監視は利用側でも必要です。
サーバーの調達やOS管理などの負担は減りますが、アプリの権限、依存ライブラリー、データ、ログ、費用、実行制限まで提供者がすべて管理するわけではありません。自動拡張にも上限があり、接続先DBなどの容量も考える必要があります。
⚠️ サーバーレスの仕組みと注意点
サーバーレスは非常に便利ですが、アーキテクチャの特性を理解しておかないと重大なパフォーマンス低下を招くことがあります。特に注意しなければならないのが「コールドスタート」の現象です。
コールドスタートとウォームスタート
新しい実行環境を用意するときは、ランタイムやコードの初期化が必要になり、これをコールドスタートと呼びます。アイドル後だけでなく、並列処理のための増設時などにも起こります。環境を再利用できれば初期化を省けますが、2回目以降が必ず同じ環境になる保証はありません。
// AWS LambdaのNode.js ESモジュールで、HTTP API連携を想定した例
export const handler = async () => ({
statusCode: 200,
headers: { "content-type": "application/json" },
body: JSON.stringify({ message: "猫のごはん状況を確認しました" }),
}); Lambdaでは処理後の実行環境が再利用される場合があります。「毎回すぐ破棄する」という仕組みではありません。料金も実行時間だけでなくサービスや設定によって異なり、待機容量の確保、ログ、DBなどの関連費用が残ることがあります。
🛠️ サーバーレスを賢く使うためのポイント
運用の手間を減らしつつ、サーバーレスの恩恵を最大限に受けるためのベストプラクティスは以下の通りです。
- 再利用を当てにしない:メモリに前回の値が残る場合はありますが、永続保存先としては使えません。必要な状態は外部へ保存し、同じイベントが再実行されても二重更新しない設計を検討します。
- 実行制限を確認する:関数の実行時間、メモリ、入力サイズなどの上限を採用サービスの仕様で確認します。長時間の処理は分割やキュー、別の実行基盤も検討します。
- 同時実行数の制限を監視する: 負荷に応じて拡張する速さや同時実行数の上限は、サービスや構成で異なります。上限を超えたときに待機・再試行・拒否のどれになるかも実行方式ごとに確認し、遅延やエラーを監視します。
カリカリマシーンを待つアメショのように、利用する機能へ意識を向けやすいのがサーバーレスです。一方で、初回起動の待ち時間・実行時間の上限・同時実行数などはアプリ側でも考慮します。基盤管理を任せる範囲と、自分で監視・対応する範囲を分けて設計しましょう。